第1章で紹介したリンク先は本当に良くできたチュートリアルなので、そちらを読んでいただければすべて用が足りる。ここで新たに書くことはほとんど無い。WinPE3.0も2.0と使い方は基本的に変わらない。
再度、リンク先の使用方法について書かれたページにリンクしておく。
リンク先にもあるが、終了操作と再起動操作が特殊なので、記載しておく。
終了 | wpeutil shutdown |
再起動 | wpeutil reboot |
これをキーボードから打ち込んでEnterキーを押す。
これは絶対にやる人がいると思うのであえて書いておくが、コマンドプロンプトを右上の×ボタンで閉じてはいけない。これがシェルなので、これを閉じてはいけないのだ。もしも邪魔ならば最小化しておくこと。
外付けHDDや大容量のUSBメモリを持っていないので、ルーターに繋がっているもう1台のPCの共有フォルダへ、ファイルをTCP/IP経由でサルベージしてやりたいと考える人もいると思うので、家庭内ネットワーク(非ドメイン)でのやり方を紹介しておく。
まず、相手方のPCに外から書き込み自由な共有フォルダを作っておく。この辺のやり方を詳しく書いていると長くなるので、具体的なやり方を知らない方は自分で調べて欲しい。
さて、WinPE側での操作だが、
と打ち込む。たとえば
割り当てたいドライブ名 | p: |
相手先のコンピュータ名 | COM1 |
共有名 | share |
ユーザー名 | USER1 |
パスワード | himitsu |
だった場合には
net use p: \\COM1\share /u:USER1 himitsu
となる。
もしもこれで失敗する時は、相手先のコンピュータ名の代わりにローカルIPアドレスを直接書き込むと成功する時が多い。たとえば
net use p: \\192.168.1.3\share /u:USER1 himitsu
のようにしてやるわけだ。相手先IPアドレスが分からなければ、相手先のPC上でコマンドプロンプトからipconfigを実行して確かめればよい。
これが成功すると
コマンドは正常に終了しました。
と表示され、割り当てたドライブ名で共有フォルダにアクセスできるようになる。たとえば今の例では共有フォルダをPドライブに割り当てたので、コマンドプロンプトで
p:
と打つと、カレントドライブが移動してP:>と表示されるので、そこでdirコマンドを打ってみて、共有フォルダの中が見えるかどうかを確認すればよい。
この方法を読んだとき、すごいアイデアだと感心した。この方法ならば、ファイルサルベージに関しては日本語入力ができなくても問題ないし、xcopyなどのコマンドを打つよりも直感的に作業ができるからだ。(ただし、ムフフな画像ファイルや動画ファイルを隠しファイル設定にしておいた場合にはダイアログに表示されない。隠しファイルをサルベージするためにはコマンドを打つスキルが必要だ。)
やり方は、コマンドプロンプトでnotepadと打ち、メモ帳を起動し、メニューの「開く」でオープンファイルダイアログを出す。再びコマンドプロンプトからもう1つ別のメモ帳を起動して、やはり「開く」を選ぶ。
すると2つオープンファイルダイアログが並び立つ形になるのだが、このダイアログ間でドラッグ&ドロップをすることで、ファイルをサルベージするわけだ。
ちょっとしたコツとしては、ファイルを開く前に、メモ帳をできるだけ小さくしておくことだ。オープンファイルダイアログを開いた後では、メモ帳の大きさを変えたり、最小化することはできないからだ。(このように開いている間は呼び出し元での操作をできなくするダイアログをモーダルダイアログと呼ぶ) そのようにしておくと、ウインドウが重なり合って大事なウインドウが陰になってしまうことを防げるからだ。