AdvancedメニューのNTFSブートセクタとMFTの修復

NTFSブートセクタの修復

NTFSのブートセクタが損傷した場合には、データにアクセスできなくなる。Windowsは、「ドライブ*のディスクはフォーマットされていません。今すぐフォーマットしますか?」という警告を出すだろう。

TestDiskはNTFSパーティションのブートセクタを修復する機能を持っている。Advancedメニューから、修復したいパーティションを選択し、[Boot]へ進む。

バックアップを使ってのブートセクタの修復

TestDiskはオリジナルのブートセクタが損傷した場合に、バックアップブートセクタを使って修復する。オリジナルのブートセクタはパーティションのゼロセクタ、すなわち先頭セクタに位置し、バックアップブートセクタはパーティション末尾のあたりに位置する。よって、もしもオリジナルがトラブルが起こって上書きされてしまったとしても、バックアップは無傷で残っていることが多い。TestDiskはオリジナルとバックアップの両方のブートセクタを調べる。もしも両者間に不一致があった場合には、

Dumpはオリジナルとバックアップの両方のブートセクタを、16進数表示、アスキー表示で表示する機能である。もしも正常なブートセクタが1個もなかった場合には、TestDiskは新しいブートセクタを作り直すことができる。

ブートセクタの再構築

もしも両方のブートセクタが壊れていた時には、ブートセクタを一から作り直す必要がある。TestDiskはMFT (Master File Table: $MFT)とそのバックアップであるMFTミラー ($MFTMirr)を検索する。MFTのサイズを調べ、1ファイルレコードセグメントあたりのクラスタ数を算出する。1インデックスレコードあたりのクラスタ数も算出する。これらの値を用いて、TestDiskは新しいブートセクタを作り出す。ユーザーはそれを実際にHDDに書き込む前に、[List]機能を使ってファイルなどがきちんと表示されるかどうかで、きちんと機能するブートセクタであるかどうかを確認できる。

MFT(Master File Table)の修復

MFT (Master File Table) が損傷し、マイクロソフトのチェックディスク(chkdsk)が修復に失敗した時には、TestDiskを起動し、Advancedメニューに入り、操作対象のパーティションを選んで、[Repair MFT]を実行する。TestDiskはMFTとバックアップであるMFTミラーを比較する。もしもMFTが損傷していたならばMFTミラーで修復する。逆にMFTミラーが損傷していたらMFTで修復する。

もしも両方とも損傷している場合には、TestDiskでは復旧は無理である。このような場合には、Zero Assumption RecoveryGetDataBackRestorer 2000のような市販ソフトを使った方がよいかもしれない。


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