MBR Codeメニュー

MBR Code

このメニューを選ぶと、TestDiskは、OSがブートするために必要なハードディスクのコード領域(ブートストラップローダ)を上書きする。もしもシステムが全く起動せず、あらゆる手をつくしたがダメだった場合には、このメニューは役に立つかもしれない。この新しいMBRが、システムにおいてどのように機能するのかを、以下詳しくみていこう。

IBM Intel/PC パーティション

このコマンドは、マスターブートレコード(MBR)の現在のコード領域を上書きし、そしてセクタ末尾の署名(0xAA55)を書き込む。TestDisk Version5.7以降では、Neil Turton(mbr-installの作者。mbr-1.1.8にはTestDiskのMBRのソースコードが含まれている。)によって書かれたTestDiskに特化した新しいMBRが採用されている。このことは、TestDiskが100%GPL(オープンソース)に準拠したことを意味する。

Version5.7以前のTestDiskでは、MS-DOSでfdisk /mbr を実行した時に作られるものと同種の、標準的なマスターブートレコードによって上書きされる。この標準的なMBRについて詳しいことは、An Examination of the Standard MBR (CGSecurity.org)またはAn Examination of the Standard MBR (The Starman's web site)を参照のこと。

TestDiskのMBR

TestDiskのMBRがHDDの先頭第一セクタに書き込まれると、起動の際に、極めて控えめに「TestDisk」と画面に表示されるようになる。このコードは、HDDの第一パーティションに存在するブートセクタから起動しようと試みるようにプログラムされている。もしそれが不可能であれば、以下のようなメニュー画面がディスプレイに表示される。

TestDisk
1234F:

キーボードの1,2,3,4キーを押すことで、MBRのパーティションテーブルに存在する1番目、2番目、3番目、4番目の領域のそれぞれのブートセクタからブートしようとする。そしてもしも選んだ領域からのブートに失敗すると、そのたびにこのメニュー画面に戻ってくる。Fキーを押した場合には、最初のフロッピードライブ(Aドライブ)からシステムをブートしようと試みる。

MBRの書き換えによって、いったん元のOSが起動できるようになった場合には、元々トラブルが出る前まで使っていたMBRコードに戻したいと考えるだろう。重要なことは、実際に書き戻す前に、しっかりと書き戻すやり方を理解しておくことである。パーティションテーブルを再び失ってしまうようなことがないように注意しなければならない。


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