第5章. Java

Javaには無料のIDE(統合開発環境)も数多く用意されています。それだけに初心者は、それらに心を奪われてしまいがちです。

私事で恐縮ですが、かつて一番最初にJBuilderを入れてみました。Delphiと同じ会社のRADということで大いに期待して。しかしJBuilderの使い方を覚えるのがまず大変でした。初期設定も大変ですが、何よりJBuilderが立ち上がるのを待つのが大変(退屈?)でした(笑)。そして、テンプレートで最初からエディタに書かれている、素人にはわけのわからないコード。肝心のRADの使いごごちもDelphiやVBとは大違い。普通のWindowsのアプリケーションが自動車だとすると、JBuilderは公園のコインで動く子供用バッテリーカーみたいなトロさ。

何を言いたいのかというと、これからはじめてJavaを勉強する人は、まずシンプルな環境で基本的なことからやってみたらということです。まずJavaという言語の基本を勉強して、それからIDEを手に入れればいいと思います。Eclipseとかの大人気なIDEもありますし・・・。

J2SEのインストール

Javaはネイティブな環境では動きません。一般のプログラムと無縁な人であれば、JavaVMと呼ばれる実行環境だけを整えれば良いわけですが、Javaでプログラミングしようということになると、その他に開発環境を構築する必要があります。Sun Microsystemsのサイトで、J2SEというものが無料で配布されています。これをインストールすれば、実行環境・開発環境が一度に作れます。

入手先:Sun microsystemsのJ2SEのページ

ダウンロードした巨大なファイルを、指示通りにインストールしていけばOKなんですが、途中で、IEやネスケに関連付けるかを訊かれます。もし、いままでブラウザでJavaアプレットなどのコンテンツを気持ちよく見れて(ゲームなら遊べて)いたとすれば、関連付けないことをお勧めします。こういう環境の人が関連付けてしまうと、アプレットがガクガク再生されるようになったり、再生までの時間待ちが長くなってしまったりしまう危険性があります。逆に、ネスケやオペラ中心の方、あるいはMSのVMが入っていない時期のWindows XPのIEなどでは、今まで楽しめなかったJavaコンテンツが楽しめるようになるので関連付ければ良いでしょう。Javaコンテンツのセキュリティが気になる方は、やめておけば良いでしょうし。

【CPad for Java2 SDK】のインストール

CPad for Java2 SDK】を使えば、J2SEにパスを通すなどの初期設定をせずに、開発が出来るようになります。使いやすいエディタから直接コンパイル・実行ができるので、作業効率がアップします。最初に【CPad for Java2 SDK】を立ち上げたときに、指示通りにjavac.exeの場所と、作業フォルダを指定すれば良いだけです。

ただ、Javaのコードは定型句が多くて、ある程度の雛形コードを自動入力してくれるソフトや、コード補完をしてくれるエディタが欲しいのも事実です。【CPad for Java2 SDK】には、その種の機能はありません。

コード補完に関しては、対応したエディタを探すか、プラグイン・マクロなどを準備することになります。たとえば秀丸エディタならば、CompleteXというマクロを組み込めば、特定のキーを押すと補完候補が表示されるようになります。(辞書は別途用意する必要あり)

雛形作成としては、【JavaMaker】が使いやすいと思います。

うまく設定できたか確認する

【CPad for Java2 SDK】を使って、以下のように書いて下さい。

public class test
{
    public static void main(String args[])
    {
        System.out.println("テスト");
    }
}

test.javaと名前をつけて保存し、ツールバーの三角ボタンをクリックして暫く待つと、DOS窓が開いて テスト と表示されたならば、設定はバッチリです。保存先フォルダにはtest.classというファイルができているはずです。

勉強になるサイト

上でも書きましたが、まずは基本的なことが書かれているページから勉強しましょう。いくつか紹介しておきます。

初心者のためのJava講座
WisdomSoft
プログラムを書こう!


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