MASM32をWinASM Studio.で使いこなす

MASM32のインストール (再掲)

◎MASM32のインストール
インストールに関しては、S.S's HOMEPAGEさんのサイトのMASM32の遊び方のページに詳しく書かれています。

インストールに必要なファイルは、MASM32の開発者の1人である、Iczelion's Win32 Assembly Homepageダウンロードページで、まとめて入手できます。

まず MASM32 Version 8.2 をダウンロードします。

インストールは指示に従っていくだけです。唯一の選択は、インストール先のドライブを選ぶときのみです。
ドライブの選択
上図のように、あなたのPCのハードディスクドライブのドライブ名が一覧表示されます。1個だけの人もいれば、10個くらいある人もいるかもしれません。選んだドライブ(パーティション)のルートにMASM32というフォルダが作られます。上図の状態で設定すれば、C:\MASM32になります。もっと深い階層、たとえばC:\Program Files\MASM32とかにインストールすることはできません。

あとは、DOS窓が開いて何でもいいからキーを押すとかの操作があるだけです。インストールと同時にアセンブルしたりしているようで、多少の時間が掛かりますが、放っておけば自動で完了します。

以上の操作によりインストールされたMASM32のml.exeのバージョンは6.14です。そこで、より新しいバージョンの6.15で上書きするためにMASM 6.15 を同じページからダウンロードします。MASM 6.15を解凍して取り出したファイルで、MASM32のbinフォルダ内の同名ファイルを上書きします。

◎16ビット用リンカの準備
MASM32のbinフォルダにあるlink.exeは32ビット専用なので、16ビットで使う際は、別途リンカを用意する必要があります。これも、上のダウンロードページLink Version 5.63 をダウンロードします。自己解凍ファイルなので、一度実行してLINK.EXEを取り出してください。 このLINK.EXEをLINK16.EXEとリネームしてから、MASM32のbinフォルダに入れておきましょう

WinASM Studio.のインストール

WinASM Studioは、MASM32と組み合わせて使うためのIDEです。MASM32標準添付のQuick Editorが使いにくくて機能的に満足できないという方には、うってつけです。

たとえば、Quick Editorは、ソースをマイ・ドキュメントのような"パス名の途中に空白を含んだ場所"に作ると、ml.exeに渡せない欠陥がありますが、WinASMでは大丈夫です。

そんな低レベルの話だけではなく、使いやすくカラフルで補完機能の付いたエディタや、ビジュアルなメニューエディタやダイアログエディタなどを備え、インストールする価値は十分あります。配布サイズもフルパッケージという名前にもかかわらず500KB程度の小さなサイズです。

◎入手先
WinASM Studioの公式ページのダウンロードページから入手できます。英語サイトですが頑張ってWinAsmのフルパッケージを探してダウンロードしてください。Zipファイルでの提供なので解凍し、お好きな場所(Program Filesなど)に移動しておきましょう。特別なインストール操作はありません。

◎設定
WinASM Studio.を起動し、メニューの Tools |Options...Files&Pathsタブ の設定を最初に行います。各自のインストール場所に合わせてカスタマイズしてください。これがうまく設定できていれば、システムとしてMASM32のbinフォルダにパスを通す必要はありません。私の場合は、MASM32がCドライブ、WinASMがD:\Program Files なので、下図のように設定しました。
パスの設定
注) Help File に関しては、Win32.hlp を持っている方は、その場所を指定します。(上の図ではBorland Delphiのモノを指定しています。) 持っていなければ公式ページで配布していますが、別に必要なければ入手・設定しなくてもかまいません。ただし入手・設定しておくと、コード上で関数名にカーソルを合わせ、F1キーを押すと、その関数の解説ページが直接開くなど、便利な機能も実現できます。

次に、日本語のソースが文字化けしないように、メニューの Tools | Code Editor Font を選び、日本語フォントに変更しておきます。

同じく、Toolsメニューから、MS-DOSプロンプト/コマンドプロンプト・電卓・メモ帳を呼び出せるのですが、パスが正しくない場合がほとんどだと思うので、Tools | Tools Manager... で設定しなおしてください。お好きなプログラムを追加設定して呼び出せるようにも出来ます。

以上で設定終了です。

ヘルプファイルが見つからないんだけど・・・

メニューの Help | WinASM Help を実行してもヘルプが表示されません。これは、フルパッケージをダウンロードしても、その中にはWinAsmのヘルプが含まれていないからです。

ヘルプが欲しい場合は、別個にダウンロードする必要があります。ダウンロードし解凍した WinASM.chm を WinASMをインストールしたフォルダ内に Help と言う名のサブフォルダを作り、その中に移動させます。これで、ヘルプを呼び出せるようになります。ただし、英語です。

参考資料

CでWIN32APIで窓を作れる人ならば、ぜひ、Iczelionさんのチュートリアルを読んでみてください。スラスラ読めるはずです。英語がわかればね。

英語が苦手な人は、翻訳をお読みください。スラスラ読めるはずです。日本語がわかればね。

冗談はさておき、翻訳を公開してくださっているS.S's HOMEPAGEさんがなければ、このページは書きませんでした。この翻訳を見て、意外とMASMって、そんなに特別なものでもないのかなと思えたからです。

以下、次のページから、WinASM Studio.の使用例をお見せします。


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