(注)
拡張子を表示させるようにwindowsを設定しておくことは初歩の初歩です。そうなっていない方はこちらのページ通りに設定しておいてください。。このページの解説は、すべて拡張子を表示する設定にしていることを前提にして書かれています。そうしておかないと、自分ではwin51ic.sp2 という名前のファイルを作ったつもりなのに、実際にはwin51ic.sp2.txt を作ってしまうなどといったつまらないミスが起こりえます。Windowsの初期設定は「拡張子を表示しない」設定になっているのでご注意下さい。

CDブートの回復コンソールディスクを作る

Windows XP がセーフモードでさえも起動しなくなったとき、回復コンソールは有効な手段です。

Windows 9X系の場合はMS-DOSの起動ディスクをあらかじめ作っておく機能を持っており、その起動ディスクからコマンドを駆使してWindowsの修復を図ることができます。ところがXPにおいては、ファイルシステムがFAT32ではなくNTFS である場合、MS-DOSからではOSがインストールされているパーティションにアプローチすらできません。フロッピードライブから起動したMS-DOSから A:\>C: を実行すると『無効なコマンドです』と言われてしまいます。何もできないのです。

NTFSのパーティションに読み取り専用でアプローチするだけならば色々な手段があります。たとえば【NTFS Reader for DOS】などは、2MBほどのZipファイルを解凍したイメージファイルをCD-Rに焼くだけで簡単に使えます。しかし修復するためには、読み取り専用では役に立ちません。

マイクロソフトが、修復のために用意した手法が「回復コンソール」です。回復コンソールを起動するには次の3つの手段があります。

  1. Windowsインストール用CDROMを使って起動し、途中の選択肢に従って回復コンソールを起動する。
  2. I386フォルダあるいはWindowsインストール用CDROMにあるwinnt32.exeを/cmdconsオプションで実行し、回復コンソールをインストールしてから使う。この場合、普段用いているOSと回復コンソールのマルチブートになる。
  3. マイクロソフトがネット上で配布しているインストール用起動ディスクセットアッププログラムを入手し、それを使って6枚のフロッピーディスクを作製し、そのディスクを使って、途中の選択肢に従って回復コンソールを起動する。

1の方法ですが、Windowsインストール用CDROMを所有している人は問題ないのですが、メーカー製のプレインストールパソコンでは(リカバリーCDはあっても)インストールCDが付属してこないのが普通で、その場合この方法は選択できません。

次に2の方法ですが、起動不能トラブル発生前にあらかじめ回復コンソールをインストールしておく準備の良い人は少ないでしょう。さらにプレインストール機では、Sysprepとの兼ね合いで、正しいAdministratorのパスワードを入力してもパスワードが間違っていると言われてしまい、回復コンソールを起動できないという問題もあるそうです。

3のインストール用起動ディスクセットアッププログラムを使う方法にしても、フロッピーディスクドライブ非搭載のパソコンが日々増え続けている現状では、作製したくてもできないユーザーも多いと考えられます。

そこで今回このページでは、おもにメーカー製XPプレインストールパソコンのユーザーでWindows XPインストール用CDROMをお持ちでない方対象に、3の方法を応用し、フロッピーディスクの代わりにCD-Rを使うことで、フロッピーレスな環境においても使える「回復コンソール起動CD」を作製する方法を紹介します。XPパソコンがすでに起動しなくなっている状態でも、Win98以降のOSを搭載した別のパソコンがあれば、「回復コンソール起動CD」を作製できます。

回復コンソールそのものの使い方などには触れません。それに関しては、少し検索すれば素晴らしい解説サイトがいくらでも見つかると思います。

 繰り返しますが、Windows XP のインストールディスクをお持ちの方は、それを使って回復コンソールを起動できるので、このページに書いてあることは無用の長物です。またメーカー製PCの場合でも、DELL(XPプレインストール)の一部機種のようにXPインストールCDが付属している場合には、わざわざ作る必要はありません。

必要な環境

◎「回復コンソール起動CD」を作製するパソコンの必要条件

  1. OSとしてMicrosoft Windows を搭載していること。
  2. CD-Rに書き込めるドライブ及びアプリケーションが存在すること。

◎「回復コンソール起動CD」で修復されるパソコンの必要条件

  1. CDドライブからブート可能なこと。
  2. OSがMicrosoft Windows XP (Professional/Home Edition) であること。

使用するソフト

1.一般的な解凍ソフト
2.【UltraISO 体験版】
3.一般的なCD-Rライティングソフト

1と3に関しては既に大半の方がお気に入りのものを使っていると思うので、実質2の【UltraISO 体験版】だけを新たにインストールすることになると思います。実際の作業も、このソフト上で行う部分が95%です。

【UltraISO 体験版】はEZB Systemsの公式サイトのUltraISOのページ経由でダウンロードできます。英語のサイトですが、このページのFree Trialからダウンロードページにまわって下さい。国旗がたくさん表示されますが、中身は一緒です。ここで気をつけることは日の丸の「体験版ダウンロード」を選ばないことです。バージョンが最新である行ならばどこでも良いので、ダウンロードアイコン(下向き矢印)をクリックして下さい。(Download Site#2の列がオススメです。) 本来30ドル程のシェアウェアですが、レジスト前は体験版として無料で試用できます。体験版の制限事項も、「作成できるイメージファイル容量が300MB以下に制限される以外は、機能制限、期間制限ともない」というゆるいものなので結構役立ちます。

ダウンロードしたインストーラを実行すると、日本語のウイザード(同意確認文書のみ英語)が出ると思います。途中で「追加タスク」が出ますが、基本的には全て外して進めればよいです。インストール終了後、起動すると初めから日本語になっていると思いますが、そうなっていない場合には、メニューのOptions→languageでJapaneseを選べば日本語になります。

体験版なので起動のたびに購入確認ダイアログが出ますが、「体験版を継続して使用する…」ボタンを押します。もちろん気に入って300MB制限を解除したい方は購入手続きをとって下さい。(なお購入手続きに関する質問はしないで下さい。)

作製手順

◎大きく手順を分けると、

  1. マイクロソフトのサイトからダウンロードしたファイルから、必要なファイルを抽出する。
  2. ブータブルCDを作るために必要なファイルを別途入手する。
  3. それらを使って、ISOイメージを作る。
  4. ISOイメージをCD-R(W)に焼く。

ということになります。以下、詳細な手順を記載します。長くて大変に思えるかもしれませんが、1ステップごとに図解しているからであって、実際にやってみるとたいした手間ではありません。

*ここでは、Windows XP Pro ServicePack2 を例にしていきます。適宜、ご自分の環境に合わせて読み替えてください。

1.あらかじめどこかに、I386という名のフォルダを作っておいてください。(アイサンハチロクです。イチサンハチロクではないので注意。それと半角英数字を使ってください。全角はダメです。) ただし既存のI386フォルダのある場所は絶対に駄目です。どこか違う場所にフォルダを新規作成して、I386と名前をつけてください。

2.マイクロソフトのサイトへ行くと下図のような場所があります。この中から自分にあったファイルをダウンロードして保存してください。(保存する場所は、1で作ったI386フォルダ内ではない場所にしてください。)

 MS公式ページの記載 :
ここで選択するバージョンは、現在使用中の Windows XP のバージョンではありません。たとえば、Windows XP SP3 を使用中の場合でも、購入した製品版パッケージのバージョンが Windows XP SP2 だった場合には、Windows XP SP2 を選択してください。

MSの配布ページ

 SP3用のファイルは、現在のところ配布されていません。しかたがないのでSP2用を使うのが良いと思います。

3.1でダウンロードしたEXEファイルを、直接実行するのではなく、解凍ソフトで解凍します。すると下図のようなファイルが出てきます。この中で2つのEXEファイルは不要です。削除してください。6つのimgファイルのみ残します。
cdboot1〜6.img

(注)解凍ソフトによっては解凍できないかもしれません。その場合は以下の手順で上のファイルを取り出してください。

  1. フォルダオプションで隠しファイル・隠しフォルダが表示されるようにしておく。
  2. ダウンロードしたEXEファイルを実行。
  3. 使用許諾契約に同意。
  4. コマンドプロンプトが表示されたら、その状態のまま、エクスプローラで [OSがインストールされているドライブ名]:\Documents and Settings\[ユーザー名]\Local Settings\Tempを開く。
    (9X上で作る場合は 
    [OSがインストールされているドライブ名]:\windows\Tempを開く。)
  5. 4のサブフォルダ内に上図のファイルがあるはず。cdboot1.img〜cdboot6.imgの6つのファイルをコピーして、どこか別のフォルダ内に貼り付けておく。
  6. コマンドプロンプトに戻り、Ctrlキー + Cキー で終了する。
  7. 1での設定(フォルダオプション)を元に戻す。

4.インストールしておいた【UltraISO 体験版】を起動します。ファイル|開く... をクリック。
開く...
5.ダイアログが開くので、先程のcdboot1.imgを選択して開く
イメージファイルを開く
6.【UltraISO 体験版】の右上のペインにcdboot1.imgの中身が表示されます。動作|取り込む... をクリック。この操作でcdboot1.img内に含まれるファイルを全部外に取り出そうとしているのです。
取り込む...
7.1であらかじめ用意しておいたI386フォルダを指定してOKをクリック。抽出したファイル群を書き込む場所を、I386フォルダに指定するための操作です。
フォルダの参照
8.下の確認ダイアログが開くので、はいをクリック。これによって実際にI386フォルダ内に書き込まれます。
確認ダイアログ
9.ここまでの4〜8までの作業を、cdboot2.img〜cdboot6.imgに関しても同じように繰り返します。全部で6回やると言うことですね。この作業を行うことにより、通常は6枚のフロッピーディスクに分散して含まれる全てのファイルを、I386フォルダ1箇所の中に全て集めることができます。一旦【UltraISO 体験版】を終了します。

10.さてフロッピーブートの場合と違い、CDでブートさせるためにはwin51/win51ip (XP/Proの場合)という拡張子のない特殊なファイルが必要です。これらのファイルを含めておかないと、ブート中に2枚目のディスクを求められてしまうのです。ファイルの実体は何でも良いのですが、このファイルが存在すること自体がCDブートに必要なのです。このファイルと専用ブートイメージを入手するため、PE-Builderで有名なNu2さんのサイトから、wxp10.zip(5KB) をダウンロードして、I386フォルダ以外のローカルに保存しておきます。

11.ダウンロードしたwxp10.zipファイルを解凍すると、サブフォルダ"Files"内に下図のようなファイルが見つかります。これはXP/Pro用の"Files"フォルダの中身です。Home用は別のサブフォルダ内にあります。(ファイル名のwin51ipがwin51icになります) binファイルはブートイメージファイルで、これが専用ブートイメージです。
ファイル群
12.項目2のダウンロードの時にサービスパック適応済みバージョンを選んだ場合には、もう1つだけ名ばかりのファイルが必要です。たとえばXP/Pro SP2では、win51ip.sp2 (SP1/SP1aではwin51ip.sp1) が必要です。 win51ipのコピーでも作ってリネームしておけば良いでしょう。サービスパックのない無印バージョンでは必要ありません。(たとえばHome SP1aの場合はwin51ic.sp1になるわけです。具体的には下表を見てください。)
もう1つ作る

XP各バージョン別 必要ファイル一覧表
Windows XPのエディション 適用してあるサービスパック 必要なファイル群
Home 無し win51・win51ic
SP1 win51・win51ic・win51ic.sp1
SP1a
SP2 win51・win51ic・win51ic.sp2
Professional 無し win51・win51ip
SP1 win51・win51ip・win51ip.sp1
SP1a
SP2 win51・win51ip・win51ip.sp2

13.ここからは逆に、取り出したファイル全てを1つのイメージにまとめていく作業です。再び【UltraISO 体験版】を起動し、動作|フォルダを追加... をクリックします。
フォルダを追加...
14.先程のI386フォルダを指定し、OK。この操作で、I386フォルダ内の全てのファイルがI386フォルダごと、【UltraISO 体験版】に取り込まれます。
フォルダを追加ダイアログ
15.次に、CDブートに必要なファイル群を更に取り込むために 動作|新規ファイル... をクリック。
新規ファイル...
16.CDブートに必要なファイル群をCtrlキーを併用して複数選択し開くをクリックします。この段階ではbinファイルは選択しません。
開く...
17.【UltraISO 体験版】の画面がこのようになれば成功です。しかしまだ「ブート不可」の表示のままです。(反転表示している 20041222_095144 というのは作成日時ですので、そのたびに異なった表示になります。また左ペインのI386の左にくっついているマークが+のときは、クリックすると-になってツリーが展開され、下図のようになります。)
【Super ウルトラISO 体験版】画面
18.ブート|ブートファイルの読み込み... をクリック。
ブートファイルの読み込み...
19.ここでやっと、先程残しておいたbinファイルを指定します。
binファイル
20.【Super ウルトラISO 体験版】で「ブート可能」と表示されます。ファイル|名前をつけて保存... をクリック。
名前をつけて保存...
21.お好きな場所に、お好きな名前をつけて保存します。これでCD-Rに焼き付けるためのISOイメージが完成しました。下の例ではbootdisk.isoという名前で保存しました。
名前を付けてイメージファイルを保存

22.完成したISOイメージを、お手持ちのライティングソフトで、CD-R(W)に焼いてください。ISOの焼き方は少し特殊です。やり方を知らない方は、ライティングソフトのヘルプ等で調べてください。(参考

起動CDディスクの使い方

完成したCD-Rをドライブに入れ、起動実験をしてみましょう。BIOSの設定で、CDドライブがハードディスクドライブよりも起動順位で優先するようにしておくことが必要です

途中、回復コンソールに入るためには画面で指定された[R]キーを押します。キーボードの設定を問われたあと、どのwindowsを選ぶか尋ねられるので、回復したいXPがインストールされている場所の選択肢の番号キーを押します。最後にadministratorのパスワードを尋ねられるので正しく入力してください。この辺はフロッピーディスクの起動ディスクの場合と全く同じです。6枚入れ替えなくて良いことと、CDの方がFDよりも読み取りが早いので、段違いに起動が速いです。

administrator のパスワードを忘れてしまったという場合は、"Ophcrack Live CD"でGoogle検索してみてください。

コマンド入力が始まったら、helpと入力してみると、入力可能なコマンドの一覧が表示されます。そこでさらに、attrib /?というふうに、表示されたコマンドに/?付きでコマンドを打つと、更に詳細なヘルプが表示されます。

やめるときは、CDをドライブから抜いて、exit と打てば良いです。


<ホームへ>  <起動トラブルのページへ>