オリジナルINI(AVG)の作り方
「すっきり!!デフラグ」のウィザードモードには、さらに3つのモードがあります。拙作「超初心者用」や「デフラグマン」・「デフラグ博士」などのNORMAL、インプレス社刊DOS/V POWER REPORT 2002年5月号付録CD-ROMで特別配布された「メイドりな」・「リリア」のAVGモード、そして『伺か』と連携したSSTPモードです。
このページでは、AVGモードの作り方について解説していきます。NORMALのウィザードモードの応用編になるので、初めての方は、こちらのページで、NORMALのウィザードモードの作り方を理解してから、お読みください。
その前に、「AVGモードってなに?」という方のためにサンプルを作りましたので、使ってみてください。
BUTAR.lzh(62KB)
導入方法は、WAKABA.lzhと同じく、「すっきり!!デフラグ」のウインドウにドラッグ&ドロップしてください。(UNLHA32.DLL未導入の方は、解凍して出てくる、BUTAR.INIとBUTARフォルダの2つを、SDEFRAG.EXEと同じ階層に移動してください。) 削除したくなったら、この2つを直接削除してください。要するに、いつもどおりということです。
AVGモードのINIの記述法 |
ここでは、上で配布している、BUTAR.INIを例として説明していきます。より本格的な説明は、本家INASOFTさんの解説ページを御覧下さい。
◎画像について
まず、AVGモードでは、画像ファイルが必須ですから、事前に用意しておくことが必要です。どうしても多くの枚数の画像ファイルになるので、1つ画像用のフォルダを作り、その中に全ての画像ファイルを詰め込むのが良いでしょう。
画像ファイルは専用フォルダを作り
その中に、まとめて入れておく。
画像は、1.背景用の画像 2.キャラクタ用の画像 3.マスク用の画像 の、3種類の画像を用意します。
1 2
3
いずれも大きさは、593*360ピクセルにしておきます。ファイルの拡張子は、.BMPでなければなりません。すなわち、JPEGやPNGなどの他の種類の画像ファイルは残念ながら使えません。
マスク用の画像は、キャラクタ用の画像の、キャラクタのいる部分を白色で、その他の部分を黒色で塗りつぶしたものです。フォトレタッチソフトを使えば簡単に作れるでしょう。
注意しなければならないことは、いずれも16色(4ビット)以上のビットマップファイルでなければならないことです。例えば、マスク画像は2色しか使っていないわけですが、それでも4ビットのファイルにする必要があるわけです。1ビットにしてしまうと、背景画像が見えなくなるなどの不具合が出ますので、注意が必要です。「え〜っ!白黒ビットマップ(1ビット)で作っちゃったよ。」という人も、それを4ビットで保存しなおせばOKです。Windows標準の『ペイント』でも変換できますし、フリーソフトでも対応しているものは数多くあります。
◎音楽・音声について
AVGモードでは、バックグランドミュージックを鳴らしたり、音声ファイルでキャラクタに喋らせる事もできます。
バックグランドミュージック(BGM)には、MIDIファイル(拡張子.MIDまたは.MIDI)を、その他のサウンドファイルには、WAVEファイル(拡張子.WAV)を用意します。
画像ファイルと違い、音のファイルは省略可能です。省略した場合、当然音は鳴りません。
◎INIの文法
下の表内に、例文を挙げておきます。(先頭の一部分のみです。) 青字の部分はコメントと呼ばれる部分で、あってもなくてもいい部分です。;(半角セミコロン)を行頭左端に付けることによって、実際には実行されない「説明書き」として利用できます。緑字の部分は、(フォルダ名)\(ファイル名)で、具体的に画像ファイルの指定をしている部分です。赤字の部分は実際の画面に表示される解説文(セリフ)になります。(\r は改行記号)
; すっきり!! デフラグ ver.4 統合版 ウィザードモード用 AVG定義ファイル ; すっきり!! デフラグ用プラグイン ブター ; Copyright(C) 2002 UiUicy ; ;で始まる行はコメントとして処理されます。 ; ; Title : ウィザードモードの画面の一番上に表示される大きい文字 ; Text : スクリプト(ver.4.00では2048バイトまで。ver.4.00a以降は8192バイトまで) ; \b … Bitmap=で指定されたファイルを読み込んで表示 ; \m(ファイル名)/ … マスク画像(16色以上) ; \c(ファイル名)/ … キャラクタ画像(16色以上) ; \w(ファイル名)/ … 再生するサウンドファイル ; \s … ブラインド切り替えをする ; その他で始まるとテキストの開始。\rで改行。\nで文末。 ; Button1 : 1つめの選択肢。 ; Button2 : 2つめの選択肢。 ; Button3 : 3つめの選択肢。 ; Button4 : 4つめの選択肢。 ; Button5 : 5つめの選択肢。 ; Bitmap : 背景(\b)を示すビットマップ(16色以上, サイズは593x360)。 ; name: この定義ファイルの名前。 ; mode = AVG :AVGインターフェイスの指定。 ; font = MS Pゴシック :表示フォントの指定。 ; bgm = :BGMとして鳴らすMIDIファイルを指定する。 [main] name=ブター mode=AVG font=MS Pゴシック bgm= ; Windows 95/98/Me 用の初期画面 [21-9x] Title=ウィザードモード Text=\b\mBUTAR\M1.bmp/\cBUTAR\1-0.bmp/\sブター\r 「ブヒー!おいら、ブターっていうんだ。よろしくね。\r え、どこかで見たことあるような気がするって。\r オイオイ。その辺は微妙な問題なんだ。つっこまないでくれよ。\r これから、おいらと一緒に『すっきり!!デフラグ』の設定をしていこうよ。」\n\b\mBUTAR\M2.bmp/\cBUTAR\1-1.bmp/\sファッティー\r 「ブター!私も参加させて。\r あなただけじゃ、上手に説明できるかどうか、心配なんだもの。」\n\b\mBUTAR\M2.bmp/\cBUTAR\1-2.bmp/\sブター\r 「あっ、みんなに紹介するよ。こちらはファッティー。\r おいらの彼女なんだ。エヘヘ。カワイイだろう。\r\r それじゃあ早速、『すっきり!!デフラグ』で何をしたいかを選んでよ。」 Button1=デフラグ Button2=スキャンディスク Button3=スキャンディスク→デフラグ Button4=他のプログラム(自動終了するとは限りません) Button5=ウィザードモードの解説文を変更する Bitmap=BUTAR\back.bmp (以下略) |
○[main]セクション
name= の後ろには、INIファイルの名前を書きます。この名前が、ウィザードモード先頭画面の5つ目のボタンを押した時の一覧に表示されるので、他のものと重複しないように独自の名前を付けて下さい。
mode= の後ろは、AVGとします。
font= のところは、表示されるフォントを選びますが、「MS Pゴシック」が望ましいとの事です。省略しておけば自然と「MS
Pゴシック」になります。
bgm= の後ろには、バックグランドミュージックにしたいMIDIファイルの名称を書きます。INIファイルと同じ階層においた場合はファイル名のみ、専用フォルダの中にMIDIファイルを入れた場合は、(フォルダ名)\(ファイル名)と書きます。ここに書かれたファイルの音楽が繰り返し演奏されます。
○[21-9X]セクション ( [21-NT]〜[41]も同様 )
Title= の後ろに書いた文が、画面左上の窓に表示されます。そのセクションの設定項目を書いておけば良いでしょう。
Text= の部分がAVGモードのキモとなるところです。
\b | Bitmap=で指定した背景画像を表示します。引数は、ありません。 |
\m | マスク画像を指定します。 (フォルダ名)\(ファイル名)/ と書きます。 |
\c | キャラクタ画像を指定します。 (フォルダ名)\(ファイル名)/ と書きます。 |
\w | 音声ファイルを指定します。 (フォルダ名)\(ファイル名)/ と書きます。 |
\s | 切り替えの為のコマンドです。 |
\n | ここまでくると、画面中の▼を押さないと、進まないようにします。 |
\r | 表示する文章を、途中で改行するために使います。 |
具体的にはこのように書きます。
Text=\b\m(マスク画像1)/\c(キャラクタ画像1)/\w(音声1)/\s(表示される1行目の文章)\r(2行目の文章)\n
このように書いておくと、背景画像の上にキャラクタ画像1が表示され、音声1が流れ、解説文が途中改行された形で表示されます。▼が最後にあらわれ、画面をクリックするまで、その画面で停止して待っています。続けて
\b\m(マスク画像2)/\c(キャラクタ画像2)/\w(音声2)/\s(表示される1行目の文章)\r(2行目の文章)\n
と書きつないでいけばいいわけです。画像は変えたくないが、解説文だけ切り替えたい時は、\nのあとに文章だけを(強制改行したい時は\rを挿入しつつ)書くだけでOKです。
プログラムは、INIファイルの文頭から文末へ向けて、前から順に実行していきます。\bで背景画像を読み取り、\mでマスク画像を読み取り、\cでキャラクタ画像を読み取り、\wで音声ファイルを読み取り、\sでそれらを表示し再生します。その後に書かれた文章を表示し、\nの所まで来るとひと休みして、使用者の操作を待ちます。
説明を読むよりも、BUTAR.INIをテキストエディタで開いて分析してもらったほうが、よく理解できると思います。
それ以後のButtonの設定は、NORMALと同じで、ボタンの上に表示されるキャプションになります。
Bitmap= の後ろには背景画像ファイル名を指定します。
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