第6章 JPEGとEXIF

EXIF 規格

前頁で青と赤2つの画像ファイルをダウンロードしていただきました。この2つのファイルは、どこに違いがあるのか?実は青い方のファイルにはEXIF情報が書き込まれているのです。拡張子は同じ.jpgですが青い方はEXIF-JPEGという種類のファイルなのです。

「EXIFとは何か?」ということを文章で説明する代わりに、実際にEXIF情報をみてもらいましょう。そのためにEXIF情報を表示する代表的なソフト、吉本龍司氏作【Exif Reader】を紹介します。

吉本龍司氏のホームページ「Ryuuji's Homepage」で最新版がダウンロードできます。

まずExif Readerを起動して、前々頁で撮影したデジカメの画像ファイルを、Exif Readerで開いてください。サムネイルの横に詳細な撮影情報が表示されたことと思います。あなたのデジカメの製品名も表示されているでしょう。デジカメで撮影した画像ファイルには、このような詳しい情報が自動的に書き込まれているのです。これがEXIF情報です。最近発売されているほとんどのデジカメはDCFという規格に準拠しており、対応したデジタルカメラ同士ならば、メーカーや機種が異なっていても画像を交換できるようになっています。この規格の中にEXIFの規定があるのです。

Exif Readerでデジカメ撮影ファイルを開いてみます。シャッタースピード・露出をはじめ詳細な撮影情報が表示されます。

Exif情報デジカメ

次に青と赤のサンプルファイルをExif Readerで開いてみましょう。青い方は情報が確認できます。

Exif情報青

しかし赤い方はエラーが出て開けません。EXIF情報が存在しないからです。

Exif情報赤エラー

これでわかったように、青の方だけにEXIF情報が書き込まれてあったのです。青は読めるが赤は読めないというデジカメは、EXIFデータを頼りにして画像を表示していることになります。

ここで注目して欲しいことは、青いファイルが元々デジカメで撮影したファイルではなく、画像作成ソフトで作ったものであるということです。当然シャッタースピードだとか絞りだとかは存在せず、本来EXIFファイルではありません。つまりあとからEXIF情報を付け加えたわけです。EXIFは撮影情報なのであとから適当な情報をくっつけても、普通は何の意味もありません。ところがこのHPの目的である「デジカメでプレゼンテーション」をするためには、きわめて重要な意味を持っているのです。なぜならば、デジカメの再生モードは、EXIF情報を持たないJPEG ファイルを再生できないことが普通だからです。でたらめでも良いからEXIF情報を付加することで、デジカメで正常に画像を再生することが可能になるのです。

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