前のページまでで、秀丸マクロの登録が済みました。あとは、マクロを呼び出しやすいように、秀丸のツールバーにマクロボタンを追加します。マウス派の人は必須です。キーボード派の人は、ショートカットキーで呼び出すほうが簡単なので、この項目の設定は不要でしょう。
マクロのダウンロードページにも書きましたが、マクロの中で必要な場所にパスを通してあります。このおかげで、OSの環境設定でパスを通しておかなくても使えるようになっています。ただし、ここでのパスはコンパイラなどを標準状態でインストールした場合のパスなので、自分で設定を変えた方や、そもそもシステムがCドライブでないような人は、パスを書き換える必要があります。といっても、そんなにややこしいものではありません。せいぜい、C:\をD:\に置換するくらいの作業です。
マクロの意味は、秀丸エディタ添付のマクロヘルプを参照してもらえればわかると思います。しかし何の説明もしないのもなんなんで(笑)、一番基本的なbcc.macを例に解説します。
ファイルが保存されていないとき(無題の時)は、まず名前をつけて保存するように促します。
拡張子が、cまたはcppでないときは、正しいビルドが期待できないので、マクロを強制的に中止します。拡張子が正しければ、ファイルを自動的に上書き保存します。したがって、書き換えてはビルド前に上書き保存するという手間を省けます。
Cソースファイルのファイル名から、exeファイル、objファイル、tdsファイルのファイル名を規定します。最初のドットの位置までの名前にするようになっています。例:test.c→test.exeなど。ですから、test.1.cなどと言う名前は避けてください。
build.batというバッチファイルを秀丸で作ります。ただしこれが表示されると煩わしいので、非表示にしています。中身は、insert行に記載されたものです。説明すると、まずあらかじめ、すでに存在するexeファイルと、objファイルを削除します。bccのbinフォルダにパスを通しておいて、bcc32.exeでコンパイルします。-w-は全ての警告を出さないオプションです。警告を確認したい人は、-w-を消去してください。そのあとに副産物であるtdsファイルを削除しています。最後に自分自身(build.bat)を消す命令を書き加えています。
build.batを実行します。上で書いた作業が実際にコマンドプロンプト上で実行されます。
作成されたEXEファイルを実行します。コンパイルエラーなどで実行ファイルが存在しない場合は、代わりにエラーメッセージを出します。
マクロを終了します。 |
この中で、お使いの環境によって書き換える部分があるとすれば、青字の部分です。ここは、あなたの環境でbcc32.exeが存在するフォルダ名を指定する必要があります。
以上が、全マクロのうち最もスタンダードなbcc.macの説明です。ほかのマクロは、これをアレンジしたものと思っていただければ、ご理解いただけると思います。VC用では多少ややこしくなりますが・・・。